音をほとんど発しないハイブリッドカーが、視覚障害者にけがや死亡事故などへの深刻な脅威をもたらすとの見解を米国盲人委員会(ACB)が発表し、自動車産業および政府当局に対し危険性を減らす改善策を求めている。
同委員会のMelanie Brunson氏によると、視覚障害者は従来、聴覚や触覚を頼りに周囲の様子を把握しながら行動している。特に自動車の音からは、位置、進行方向、加速度、走行速度などの情報を得て、安全な横断場所や道路であるかを判断しており、この音の手がかりないと、視覚障害者は深刻な危険にさらされるという。
同広報委員長のRon Millman博士は「自分がつえを利用して一人で外出する視覚障害者であると想像してみてほしい」と述べる。「あなたは交通量の多い交差点を渡っている。近づいてくる車の音に耳を傾けるが、車はすべて止まっているようだ。ところが、突然ブレーキ音が聞こえ、ハイブリッドカーがほとんど音もなく数インチまで迫っていることに気づく。パニックに陥り、走らなくてはと思うが、どこへ走ればよいかわからない。このような恐ろしい状況に直面したとき、逃れる時間はない」
しかし、このような危険性は視覚障害者に限られたものではないと同委員会メンバーのKaren Gourgey博士は指摘、「最近の研究によると、視覚に全く問題のない人でも、道路を横断する際に無意識に聴覚に頼っていることが明らかにされており、子どもや高齢者についてはいうまでもない」と述べている。同委員会を中心とする取り組みは功を奏しつつあり、先ごろ米高速道路安全局がこの問題について初めてのパブリックミーティング(一般説明会)を開いた。
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