若い乳癌(がん)患者の悪性度が高いのは遺伝子活性が原因
2008-7-21/転載
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乳癌(がん)は患者が若年であるほど侵襲性が高く、放射線療法、外科手術、化学療法などの既存の治療への応答性も低い上、再発率が高く生存率が低い傾向にある。その理由は、癌細胞の遺伝子活性によって説明できることが米デューク大学(ノースカロライナ州)のKimberly Blackwell氏らの研究で示され、医学誌「Journal of Clinical Oncology」7月10日号に掲載された。

今回の研究では、45歳以下および65歳以上の2つの集団から採取した早期乳癌の検体約800例を分析。その結果、若年女性にのみ活性のみられる遺伝子セットが350以上あることが判明。この遺伝子セットは、免疫機能、BRCA1などの乳癌関連遺伝子、幹細胞の生態、細胞死、さまざまな癌のシグナル伝達経路などを制御するものであった。

このほか、若年女性では、エストロゲン受容体(ER)陽性乳癌の比率が低い(若年群71%、高齢群80%)、HER2/neu蛋白(たんぱく)の過剰発現の比率が高い(同52%、26%)、悪性度の高い腫瘍が多い(同56%、26%)、腫瘍サイズが大きい、リンパ節陽性の比率が高い(同38%、25%)、再発率が高いことなどが判明した。40歳未満は40〜45歳に比べて再発率が高かったが、40歳未満のサブグループ間では差はみられなかった。

現在、若年患者の治療に有望性のある薬剤の開発が進んでいるが、実際に利用できるようになるのは数年先だという。今回の研究は、現在すでに乳癌に罹患している若年女性にとっては意味のないものだが、5年、10年先にはこのような研究が意味をもち、HER2/neuを過剰発現する乳癌を標的とするハーセプチン(一般名トラスツズマブ)のような新薬がもっと登場するはずだと専門家は述べている。
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