梅干しに ウナギためして 感心し
という川柳がある。
『食い合わせ』をご存知ない方が見ると
「え? ウナギに梅干しってそんなに合うの!? 早速やってみよう! 」
などと勘違いをしてしまいそうだ。
梅干しにウナギと言えば、古くから伝わる『避けなければばらない食い合わせ』の中で、一番有名なもの。
おそらく、この川柳を詠んだ人は、その食べ合わせの威力を、トイレの中で感心したのではないだろうか。
お腹を下したことに対して、『感心』なんて強がりを言って余裕を見せるなんて、ちょっと可愛いかな、なんて思ってしまう。
けれど、ちょっと待って。
本当に、ウナギと梅干しを一緒に食べると、体に害を及ぼすのだろうか? その答えを探るため、管理栄養士の國枝さんにお話を聞いてみた。
すると、どうやら『ウナギと梅干しを一緒に食べるとアタる』という言い伝えには、栄養学的な根拠はまったくないそう。
ただし!
「梅干しはアルカリ性食品なので、酸性の胃酸を薄めてしまう可能性があります。そこに、脂の多いウナギを食べると、消化不良を起す可能性があるので、胃腸が弱っているときには気をつけてください」と國枝さん。
他にも、昔から多くの食い合わせが言い伝えられてきた。それらについても、根拠を探ってみよう。
1. 天ぷら × スイカ
スイカのように水分が多いものは胃酸を薄めてしまうので、消化に時間がかかる油と一緒に摂取すると、うまく消化することができなくなってしまうそう。また、夏の食べ物であるスイカには体を冷やす効果があるため、消化のスピードがよりダウンさせてしまうこともある。
2. 蟹 × 柿
蟹にはコレステロールを下げ、動脈硬化を防ぐタウリンが豊富に含まれているが、中国に古くから伝わる食療法では、体を冷やす陰性の食べ物だと言われている。柿も同じく陰性の食べ物なので、一緒に食べるとより一層体を冷やしてしまうため、冷え性の方は要注意!
3. 人参 × 大根
ともに栄養素が豊富な食材だが、同時に食べるのはよくない。大根にたくさん含まれているビタミンCをニンジンのアスコルビナーゼが酸化して機能させなくしてしまうからだ。体に害はないが、せっかく豊富に含まれているビタミンCを無駄にしてしまうのはもったいない。
4. 蕎麦 × タニシ
ほとんど噛まずに食べる蕎麦と、固くて消化に悪いタニシを一緒に食べると、胃腸に負担がかかってしまうため、この組み合わせは良くないと言われていた。現代ではタニシを食べる機会は減っているが、蕎麦と消化に悪いものの組み合わせは避ける、と覚えておこう。
5. タコ × ワラビ
カツオだしで軽く煮込むと、びっくりするほど美味しい組み合わせ。美味しくて食べ過ぎてしまい、ワラビに含まれているアノイリナーゼやプタキロサイドによるワラビ中毒を引き起す(副食として食べる程度なら問題はない)可能性があるため、このように言われるようになったそう。
日本の食文化は口内調味の文化ともいえ、昔からさまざまな食い合わせが考えられ、楽しまれてきた。
だからこそ、避けたい食い合わせを覚え、より良い食生活を送って欲しいと思う。
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