「寝付きが悪い(入眠障害)」「夜中に目が覚めて、そのあと眠れない(通眠障害)」「十分眠った気がしない(熟眠障害)」という不眠に悩む人がいます。これらの睡眠障害の多くは精神的な問題が関係している場合が多く、睡眠不足、身体疲労がさらに精神面のストレスとなって不眠を悪化させるという悪循環ができやすいのです。
神経症は心理的原因で起こる精神的な病気の総称です。不安感が強く、感情が不安定なだけでなくからだにも様々な症状が現れます。不眠はその一つともいえます。
〈治療の視点〉
▽西洋医学の眼
自律訓練法などで精神面をコントロール出来るようにし、昼間の生活を活動的にして昼夜で気分のめりはりをつけるように生活面の改善をはかります。不安傾向が強い不眠、神経症には精神安定剤や入眠剤も投与します。
▽漢方治療の眼
精神的な問題は、気のうっ滞によって心身のバランスが崩れている現象ととらえます。そこで、気の巡りを良くして「気?血?水」を整える漢方薬が選ばれますが、症状によって多くの処方が使い分けられています。
〈処方の参考例〉
疲労感が強い入眠障害→酸棗仁湯、加味帰脾湯
イライラ感の強い不眠、不安→抑肝散加陳皮半夏
手足が冷えて眠れない→、当帰四逆加呉茱萸生姜湯
のぼせ気味の不眠→黄連解毒湯
内向的で抑うつ傾向→香蘇散、半夏厚朴湯
虚弱なタイプでものごとに驚きやすく、不安が強い→桂枝加竜骨牡蛎湯
この他、女性で不定愁訴が多い場合には、「血の道症」としてとらえ、、加味逍遙散、桂枝茯苓丸、桃核承気湯、女神散などを使います。
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